診療・各部門
診療の特色
肺癌、肺良性腫瘍、縦隔腫瘍、気胸、肺嚢胞、膿胸、胸部外傷などの疾患にたいして呼吸器内科、放射線科、病理、麻酔科等と連携して外科治療を行っています。小型の肺癌に対しては約5cmの皮膚切開による胸腔鏡下肺葉切除術を行っています。早期癌や低肺機能の方に対しては肺区域切除術も考慮します。自然気胸に対しては若年者やブラの存在が明らかな場合は胸腔鏡下でブラを処理する手術を行っています。初期の膿胸に対しては胸腔鏡下に洗浄ドレナージを行い、慢性の膿胸にたいしては開窓術や充填術などを行っています。難治性胸水にたいして胸腔腹腔シャント術を行っています。
胸腔鏡補助下手術(Video Assisted Thoracic Surgery : VATS) :小型の肺腫瘍に対しては5~6cm の皮膚切開による小開胸で胸腔鏡を補助的に用いながら手術を行います。標準開胸法に比べて呼吸機能が温存され、痛みも少なく、術後の回復が早いです。
区域切除術:肺癌の標準手術は癌の存在する肺葉を切除する術式(肺葉切除術+リンパ節隔清)ですが、小型の早期肺癌や低肺機能の方に対しては肺区域を切除する区域切除術も考慮します。
気管支や血管の形成術:肺の中枢付近にできた癌に対しては片側の肺全部を摘出する手術が必要ですが、症例によっては腫瘍浸潤部の気管支や血管を切除後につなぎ合わせることにより肺全摘を回避することができます。
化学放射線療法について
リンパ節転移や胸壁への浸潤など局所進行肺癌の患者さんには術前術後の抗がん剤・放射線治療を行うことがあります。2023年度の手術症例
疾患名 | (件) |
肺癌 | 27 |
気胸 | 9 |
膿胸 | 3 |
縦隔腫瘍 | 3 |
総計 | 42 |
スタッフ
下川 恭弘(血管外科部長)
医学博士
[専 門]一般外科 心臓血管外科 呼吸器外科
[所属学会]日本外科学会(認定医・専門医)
日本胸部外科学会(認定医)
日本臨床外科学会
日本呼吸器外科学会
日本心臓血管外科学会
マンモグラフィ読影認定医
日本血管外科学会
日本専門医機構 総合診療専門研修(特任指導医)
日本静脈学会(弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター)