診療・各部門
人吉球磨、えびの小林、伊佐湧水地区における急性期病院として、「断らない救急」を基本方針に、この地域の救命救急センター的役割を担っています。
昨年は救急外来受診者7251名、救急車2719件を受け入れました。
高齢化に伴い2014年まで救急患者は年々増加しましたが、人口減少によりその後はほぼ横ばいとなっています。
昨年はコロナの影響で不要不急の受診が抑制されましたが、7月の豪雨災害でしばらく増加しました。
救急患者の年齢は80歳代が最も多く、続いて70歳代、60歳代、90歳代で高齢者が6割以上を占めています。
救急疾患の内訳は次のようになっています。
救急外来のスタッフは医師2名が当番制で常駐し、必要に応じて各診療科の医師や研修医を呼ぶ体制をとっています。また当院には現在2名の救急認定看護師が救急外来に常勤しています。
救急外来はCT室、心臓カテーテル室、血管造影室、エレベーターと隣接しており、緊急検査や治療が迅速に行えるようになっています。屋上にはヘリポートがありヘリコプターによる搬送や受け入れに対応しています。
救急に関する研修会、症例検討会、外傷勉強会、心肺蘇生法講習会を定期的に行っています。院外では地域住民を対象とした小児救急対応や心肺蘇生法の出前講習、マラソン大会への救護班派遣などのボランティア活動を行っています。
救急救命士の病院前活動の事後検証、救急に関する研修会、救急救命士の病院実習受け入れ、派遣型救急ワークステーションの実習などのメディカルコントロール活動を行っています。
救急医療のレベルアップのために、下記にあるような救急系の研修を積極的に行なっております。
院内研修 | 外部研修(当院開催) |
救急症例検討会 | BLS(一次救命処置) |
JATEC勉強会 | ICLS(二次救命処置) |
院内CPA対応コース | KEMAT(病院前内因性トレーニング) |
院内BLS講習会 | INARS(心停止回避コース) |
救急看護専門研修 | ファーストエイド(緊急応急処置) |
また、病院前救急医療の教育にも力を入れており、救急救命士の実習指導や病院・消防との合同救急症例検討会も実施し、活発な意見交換を行っております。
地域住民を対象とした、小児救急対応(天使のちえぶくろ)や、心肺蘇生法(命のエレキテル)の出前講習などのボランティア活動も行っています。その他、公的災害訓練や救急フェア、春風マラソン救護ボランティアなどにも参加し、行政や消防組合との連携を深めています。
救急医療はがん診療、予防医療とともに当院の診療三本柱の1つであり、今後も需要が増大すると考えられます。その対策の1つとして、「院内トリアージ」を行っています。このトリアージとは、「受付順」という従来の診察から、「緊急度が高い順」に診察を開始する方法です。緊急度が高い患者から、適切な救急医療が安心して受けられるよう、今後もソフト面ハード面ともに充実を図っていきます。
スタッフ
下川 恭弘(副院長・血管呼吸器外科部長・救急救命センター長)
医学博士
[専 門]一般外科 心臓血管外科 呼吸器外科
[所属学会]日本外科学会(認定医 専門医)
日本胸部外科学会(認定医)
日本心臓血管外科学会
日本血管外科学会
日本呼吸器外科学会
日本臨床外科学会
日本臨床医学会
日本禁煙学会(認定指導者)
マンモグラフィ読影認定医
認定看護師
救急看護認定看護師 杉松 幸太郎、代々 三幸