血液内科

診療・各部門

診療の目標・特色

〈診療目標〉
血液内科は 2005 年7月に開設し、15年以上が経ち、多様な診療が続いています。これもひとえに、球磨人吉地区、えびの地区、伊佐地区の先生方のご支援の賜と感謝致しております。
令和4年4月から血液内科診療は週3日の外来診療のみとなります。原則、入院治療は行わないため、入院下での治療が必要と思われる患者さんには治療可能な医療機関をご紹介いたします。重症度が高く急を要する場合などは、直接治療可能な医療機関へご紹介をお願いいたします。

〈診療の特色〉
人口の高齢化に伴い、血液疾患も高齢者が多くなっております。特に、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、低悪性度悪性リンパ腫はその傾向が顕著です。治療のガイドライン、マニュアルをそのまま適応して治療するのは難しく、全身状態・臓器予備能や家庭環境などの社会的要因も考慮し、治療にあたらなければならず、経験が必要な領域です。また、少なからず若年者の急性白血病、悪性リンパ腫も経験します。この時、問題になるのは、治療戦略に造血幹細胞移植を組み込むことになる場合です。これらの場合は、できるだけ高度医療施設へ紹介しています。熊本大学病院、 国立熊本医療センター、熊本総合病院、熊本市民病院、くまもと森都総合病院、宮崎大学医学部付属病院、県立宮崎病院、国立鹿児島医療センター、いづろ今村病院、今村総合病院との連携を行っております。造血器腫瘍では、新しい治療薬が次々に開発され、臨床の場でも導入が進んでいます。当科においても使用できる体制は整えています。血液疾患以外でも膠原病、免疫不全、ウイルス感染症、不明熱なども当科と総合診療科で対応致します。診療日以外でも時間外、休日でも対応致しますので、急を要する場合はご相談ください。

 

2016~2020年 血液疾患内訳

2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
急性骨髄性白血病 3 5 10 3 7
急性リンパ性白血病 0 1 0 1 0
慢性骨髄性白血病 1 1 7 1 3
骨髄増殖性腫瘍 10 6 3 9 4
骨髄異形成症候群 31 17 29 10 15
再生不良性貧血 4 2 4 2 1
赤芽球癆 2 1 3 0 1
巨赤芽球性貧血 2 5 4 4 6
溶血性貧血 0 2 1 2 1
血球貪食症候群 2 2 1 1 1
無顆粒球症 1 1 2 0 0
特発性血小板減少性紫斑病 6 4 6 8 10
慢性リンパ性白血病 1 2 0 2 2
成人T細胞白血病リンパ腫 10 9 5 4 8
ホジキンリンパ腫 0 2 1 3 0
非ホジキンリンパ腫 23 27 21 27 17
多発性骨髄腫 7 6 7 6 8
原発性マクログロブリン血症 0 0 0 2 0
伝染性単核球症 2 0 0 4 1
後天性血友病 0 0 0 0 0
関節リウマチ 24 13 21 11 4
膠原病 10 18 14 10 7
その他 2 0 1 1 3

 

 スタッフ

樅田 三郎(部長)

医学博士
[専  門]血液内科
[所属学会]日本内科学会(認定医、総合内科専門医)
日本血液学会(指導医、専門医)
日本癌学会
日本造血幹細胞移植学会
日本エイズ学会

立津 央(非常勤)

[専  門]血液疾患全般
[所属学会]日本内科学会
日本血液学会
アメリカ血液学会