耳鼻咽喉科

診療・各部門

診療目標

地域の診療所、病院と連携しつつ近在では当院でしかできない耳鼻咽喉科頭頚部外科領域の手術、入院治療、救急急性期治療、各種検査機器によるより高度な精密検査を提供します。 頭頚部悪性疾患の精査および手術、放射線治療、化学療法を行っています。熊本大学病院などの医療機関との連携により、さらに高次の診療、セカンドオピニオンに応じます。また悪性疾患末期の患者様とその御家族を対象に専用病棟での緩和ケア治療を充実させています。

診療の特色

中耳炎:再生しない鼓膜穿孔、繰り返す耳漏などの慢性中耳炎、破壊性のある中耳外耳道真珠腫などに対する耳の形成手術全般が対応可能です。鼓膜形成術に関しては症例に応じ様々な術式、入院期間などの提案、選択肢を提供できます。

鼻・副鼻腔疾患:難治の副鼻腔炎、鼻ポリープ、上顎嚢胞などに対する内視鏡下手術を行っています。ほぼ全例全身麻酔下で手術しますので苦痛が少なく、両側を一期的に手術することが可能です。診療所レベルでは対応困難な難治の鼻出血についても内視鏡を用いた根治術で対策できることがあります。

喉頭疾患:声帯ポリープなどの顕微鏡下声帯手術を全身麻酔にて行っています。喉頭癌の生検も同様の手技が必要なことがあります。

睡眠時無呼吸症候群:現在は在宅での簡易検査が可能です。患者様の御都合に応じ、検査日を選択できます。夕方在宅時に検査機器を身体に装着し、一晩就寝中にデータを記録し、後日内容を解析後に結果説明します。睡眠時無呼吸の程度が重い場合、いびきの悩みが強い場合は咽頭形成手術も考慮します。在宅持続陽圧呼吸療法(CPAP)も選択可能です。

めまい:めまいの原因は様々で診断、治療が大変難しいことが多々あります。当科では一般的な耳鼻科検査はもとより頭部MRI、MRA を主とした脳検査も合わせて行っています。脳梗塞などが原因の場合は当院脳神経外科と連携して対策を講じています。

頭頚部悪性疾患:発見、診断のための精密検査を行っています。スタッフが充実しているため一般的なCT、MRIも造影までが可能なこと、近在では当院にしかない各種シンチグラム検査などによってより高度な精査が可能です。治療は手術、放射線治療、化学療法などいずれも当院で施行可能であり、入院、外来通院治療も考慮します。なお、不幸にも根治不能で末期状態に至った方とその御家族のために痛み対策を中心とした専用病棟での緩和ケア治療を提供できます。在宅で療養される方については訪問診療看護でも対応させて頂いております。

特発性難聴:内耳の有毛細胞に酸素や栄養が十分に行き渡らず障害が起き、突然耳が聞こえなくなったり、めまいなどの症状がでます。基本的な治療法は、ステロイド剤や末梢血管拡張薬、ビタミン剤、血流改善薬などを組み合わせておこないます。ただし、重い難聴の場合には薬物療法だけでは、後遺症が残ることがあります。当院では、ステロイド剤などを用いた基本的な治療に高気圧酸素療法を組み合わせ、血流が悪くなり有毛細胞が酸素不足になった状態に高濃度の酸素を送り込み、有毛細胞の回復を図っています。
高気圧酸素療法は外来での通院も可能ですので、是非ご相談ください。

主な検査医療機器

鼻咽腔・喉頭ファイバースコープ、鼻用硬性鏡とCCDカメラシステム、純音聴力検査、インピーダンスオージオメトリー、眼振検査、重心動揺計、聴性脳幹反応(ABR)、頚部超音波検査、高気圧酸素治療装置

手術件数

2019年 2020年 2021年
扁桃 12 11  23
咽頭喉頭 9 5  7
鼻・副鼻腔 6 4  12
唾液腺 4 2  1
2 2  2
顔面外傷・骨折 1 1  2
その他 11 9  9
- - 1
合計 45 34  57

 

スタッフ

荻 浩二郎(部長)

[専  門]耳鼻咽喉科
[所属学会]日本耳鼻咽喉科学会(専門医)