診療・各部門
診療の特色
乳腺
乳がん治療は今、遺伝子情報や病理データをもとに治療方針を個別化する「プレシジョン・メディシン」の時代へと進化しています。当院でも、BRCA遺伝子検査や再発リスクを評価するゲノム検査(Oncotype DXなど)といった最新の遺伝子診断が保険適用となり、より精密で多様な治療選択が可となっています。この複雑化する乳がん診療を支えているのは、専門知識を持つ多職種のチーム医療です。2名の乳がん看護認定看護師を中心に、がん化学療法看護認定看護師、がん薬物療法認定薬剤師、医師・放射線技師・MSW(医療ソーシャルワーカー)などが連携し、患者さんと「顔の見える関係」を築きながら、心に寄り添った診療とケアを行っています。
検診から診断・手術・化学療法・放射線治療・再発治療・遺伝子診断・長期フォローアップまで、一貫した質の高い医療を提供しています。術後はかかりつけ医との連携により、10年間の継続的なフォローも行っています。
また、患者会や相談支援センターも設置し、治療だけでなく生活面のサポートにも力を入れています。
甲状腺
甲状腺がんは近年、小さな腫瘍では経過観察を選択するなど、過剰な治療を避ける方針が広がっています。進行がんにはソラフェニブ、レンバチニブ、RET遺伝子異常に対するセルペルカチニブなど最新の分子標的薬による治療も行っています。放射性ヨウ素治療が必要な場合は、熊本大学と連携して対応しています。
治療後は、地域のかかりつけ医との連携で長期フォローを行い、安心して生活できる体制を整えています。
2023年 手術実績
部位 | 術式 | 件数 |
頚部 | 甲状腺切除(亜全摘含む)(悪性) | 4 |
合計 | 4 | |
乳腺 | 乳房温存手術 | 8 |
乳房全切除術 | 27 | |
合計 | 35 |
スタッフ(医師)
藏重 淳二(副院長・外科診療部長・臨床研修センター長)
[専 門] 一般外科
[所属学会]日本外科学会(専門医・指導医)
日本消化器外科学会(専門医・指導医)
日本消化器病学会(専門医・指導医)
日本消化管学会(胃腸科専門医・指導医)
日本癌治療学会(がん治療認定医)
日本乳腺学会
マンモグラフィ読影認定医
日本内視鏡外科学会
日本緩和医療学会
日本栄養学会(認定医)
日本食道学会
日本大腸肛門病学会
日本胃癌学会
スタッフ(認定看護師)
がん化学療法認定看護師 矢立 雅章
皮膚・排泄ケア認定看護師 繁富 香、宮原 ひろみ
乳がん看護認定看護師 地下 奈緒、尾方 希久子